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1950年、日本初の磁気録音用テープ“Soni-TapeKA”シリーズ発売。ここからソニーの記録メディアの歴史がスタートしました。
1971年には、世界初のカセットテープである、U-matic VTR用ビデオカセットテープ“KC-60”を発売。これによりオープンリールテープからカセットテープへとテープの新たな時代が始まりました。
1987年には、世界初のベータカムSPフォーマット1/2インチビデオカセット“BCTメタルシリーズ”を発売。1989年には、民生用テープでは飛躍的な高画質を実現した世界初のメタル蒸着8ミリビデオカットテープ“Hi8ME”を発売。このHi8MEでは、1992年に大河内記念生産賞*1を受賞しています。
あらゆるチャレンジを繰り返し、培ってきた技術の結晶が、民生用のみならず放送局用プロテープやデーターストレージテープとして、世界中のお客様に愛用されています。
データストレージ向け業務用製品
LTO(Linear Tape-Open)
ソニーでは放送局用プロテープで培った技術を応用し、データストレージテープLTO*2を発売。増加の一途を辿るデジタルデータに対し、低コストでの保存が可能な磁気記録テープに多くの期待が寄せられています。私たちはこの期待に対して『大容量化を実現させる磁性体の微細化』、『大切なデータを守る保存耐久性の確保』、『大切なデータを確実に記録、再生するための走行信頼性設計』の技術を常に磨きながら最新の製品を開発すると共に、お客様に向けて製造し続けています。
また、ソニーは次世代大容量テープストレージシステムを担うメディア開発も積極的におこなっています。 メタル蒸着技術で培ってきた真空成膜技術を応用し、真空スパッタ法にて、面記録密度201Gbit/inch2*3の磁気テープ基礎開発に成功しています。
この記録密度はLTO Ultrium9(非圧縮)1巻あたり18テラバイト(TB)の記録容量に対し、18倍の約330TBの大容量データ記録を可能とする技術でありブルーレイディスク(4層 : 128GB)約1,963枚分の記録容量に相当します。
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映像制作向け業務用製品
1990年放送局用ベータカムSPおよびD-2用テープのメタルテープ技術でエミー賞*4を受賞しました。そのソニーの先進メタルテープ技術を生かした、“ベータカムシリーズ”や“HDCAM-SR”、“HDCAM”、そして蒸着テープ技術を用いた“DVCAM”、“Digital Master”などは、現在でも高い信頼性の元、全世界の放送局で活躍しています。
コンスーマー向け製品
ソニーはメタル磁性体を真空蒸着することで記録層を成形する「メタルテープ」で民生用テープの市場をリードしてきました。
- 1989年
- 民生用ビデオテープ世界初のメタル蒸着8ミリビデオカットテープ“Hi8ME”発売
- 1992年
- 切手サイズのデジタル録音方式カセットテープ“NT-1”を発売
- 1995年
- 民生用ビデオテープ“ミニDV”を発売。これによりカムコーダーも小型化し、家庭用ビデオカメラが広く普及しました。
- 2001年
- “ミニDV”の容積比約30%となる“MICROMV”を発売。カムコーダー用磁気テープとして世界最小。
- 2005年
- “ミニDV”のハイビジョン対応モデル“HDV”を発売
- *1 大河内記念生産賞とは
生産技術、高度生産方式等の研究により得られた優れた発明または考案に基づく産業上の顕著な業績に与えられる賞です。 - *2 LTOとは
IBM社、Hewlett-Packard社、Seagate Technology社(現Quantum社)の3社が共同で策定した磁気テープ記憶装置の規格。大容量、高速読み書きを実現した磁気テープのオープンフォーマットです。用途としては、主にサーバーのデータ保管(バックアップ、アーカイブ、企業のBCP対策等)に利用されています。近年、クラウドサービスの拡大などデジタルデータの飛躍的な増大が想定されており、LTOの更なる需要拡大が見込まれます。 - *3 2017年8月 The 28th Magnetic Recording Conferenceにて報告
- *4 エミー賞とは
米国テレビ芸術科学アカデミーの主催で、1948年に設立されたテレビ業界の発展に関して大きな貢献・業績に対して与えられる、もっとも権威のある賞です。対象部門は、様々なテレビ番組、制作技術の他、放送機器・技術などがあります。